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諫早湾と有明海にこだわる 写真家・中尾勘悟からの 情報を提供します。
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大島弘三さま

 先日の大阪厚生年金会館での「ムツゴロウ ラプソディ」昼の部のアンケート興味深ウ読みました。有難うございました。返事が遅くなって済みません。

 明日の夕方ですか、高槻市での公演は?明日の朝の便で飛ぶのですか。
あゆさんをはじめスタッフの方たちによろしく伝えてください。慢性金欠病の爺は残念ながら、行けません。

 「ムツゴロウさんのダンス(ジャンプ)、女の子のソロ、笑顔のダンサー(最初と最後にあいさつされた方)素敵でした。衣装がきれいでした(39歳女性)。」に出てくる笑顔のダンサーは、あゆさんでは?・・・と思いました。

 先日多良のモモタフォートにディジタルデーターの処理に行ったとき、時間があったので、すぐ近くのMさん宅に話を聞きに行く途中、海岸の堤防に座って沖を見ている男性がいました。近づいてみると、知り合いのEさんの弟さんでした。「今何か獲れていますか」と尋ねると「前の海じゃ何も獲れんとです。今年は一度も網漁には出とらんとです。海苔養殖は息子に譲ったけん、何もすることんなかとです。」と。特にこの二三年は目に見えて漁ができなくなってきて、漁師はみな困っていると。このまま有明海を放っておけば、死の海になるとも言っていました。

 それで今は皮肉なことに、諫早湾干拓地のなかの農業法人のところに、農作業のアルバイトに行っていると。竹崎・満ち越し・平浜からそれぞれ一班(十数名)を編成して、今は馬鈴薯の収穫に行っていると。日当は6000円(以前の女性の日当)だが、夫婦で行けば12000円になるから、月に20日行けばなんとかなると。
しかし、農作業は途中が切れるので、そういうときは別の地区に玉ねぎの収穫とか蜜柑の収穫などに行っているそうです。

 昭和のころまでは、多良地区はアゲマキの養殖をしていたので、白石などから人を雇ってアゲマキを採ってもらっていて、相当の収入があったが、今は白石地区に玉ねぎひきにアルバイトに行っているわけで、立場が逆転したと苦笑していました。
二十年前まではアゲマキはサイズが大きければ、1キロ500円はしていたので、100キロで五万円、200キロで10万円、300キロの水揚げがあれば十五万円になるのです。しかし、堀手には採ってきたアゲマキの3割りを、日当として現物で支給 していたそうです。100キロ採ってくれば30キロもって帰るので、一万五千円以上の収入になったそうです。というのは、小売りはキロ/700円・800円で売れていたから
です。

平成に入って諫早湾干拓事業が始まると、潮の流れが変わり、海砂採取がはじまり海水が濁り、徐々に有明海の漁業に影響が出てきたのです。高級な二枚貝のタイラギを捕る潜水器タイラギ漁は、平成4年から採算が合わなくなり、諫早湾では休漁が今も 続いています。有明海(多良沖や大牟田沖でも)もう十年ほど休漁が続いているのです。


 伝統的な漁の代表である”竹波瀬”も、不漁続きで、昨年からは操業している竹波瀬はほとんどないようです。多良には、十年ほど前までは、4~5統あったのですが、去年は一つに減り、今年は誰も出ていないそうです。有明の百貫には、10統前後あったのですが、今は一つか二つしか出ていないと聞いています。戦後間もないころまでは、有明海の佐賀県と福岡県の地先には、100統前後あったそうですが、二十年前には30統に減少し、今年は数統にまでになってきている状態です。このまま有明海の海況が悪化し続ければ、有明海の代表的な伝統漁法”竹波瀬”は消滅することになります。元禄時代の古文書に”竹波瀬”の ことが描かれているので、江戸時代中期にはもう操業されていたわけです。
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諫早湾の干潟を回復しよう。
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